~消滅時効の援用で失敗しないために知っておきたいこと~

借金を消滅させられる時効の援用は一見メリットばかりに思えますが、実はデメリットもあります。このページでは、時効の援用に伴って考えられるデメリットについて紹介していきます。
「時効の援用」で借金の返済義務から解放される可能性があります。
| 時効援用のメリット |
|
|---|---|
| 時効援用のデメリット |
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【 時効の援用とは? 】
時効の援用は民法第145条に基づき、時効の利益を受けるためには当事者が自ら主張しなければならないと定められています。これは、時効が成立している場合でも、債務者が「時効の援用」を行わない限り、裁判所がその効果を認めず、債務は消滅しないことを意味します。援用は裁判や請求への対応時に行う必要があり、証拠を残すためには内容証明郵便などを利用するのが一般的です。時効の援用をしなければ、時効の効果が発生せず、債務を負い続ける可能性があるため、タイミングと方法を慎重に考えることが求められます。
参考元:e-gov法令検索HP(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089#Mp-Pa_1-Ch_7-Se_1-At_145)

時効の援用には、下記のようなデメリットが考えられます。
まずデメリットして挙げられるのが、「失敗のリスク」です。失敗するケースとしては、本当は時効が成立していないにも関わらず、時効援用通知を送ってしまうというケースがあります。
最終返済日から5年・10年が経過していたとしても、その間に裁判を起こされていて時効が中断したため、時効が成立していなかった場合があるのです。
このような理由から、時効援用通知を送ったとしても、必ず借金が消滅するというわけではない点には注意が必要といえるでしょう。
時効が成立していない場合に援用通知を送ると、債権者からは債務承認(「借金がある」と認めること)と主張されることになります。債務承認を行った場合、その時点で時効が中断しますので、そこから改めて5年経過しないと時効が成立しないことになってしまいます。
「時効の援用」失敗の原因になりがちな「債務の承認」とは?
このことから、あとわずかで時効が成立しそうな状況だったのに、よく確認をせずに時効援用通知を送ったことによって時効が成立しなくなる、ということに。そのため、時効のカウントダウンがスタートする時期をしっかりと確認しておく必要があります。
借金があったとしても長期間返済していない人の中には、引越しをしたり電話番号を変えることによって、債権者に連絡先がわからないようにしているというケースもあるのではないでしょうか。
時効の援用手続きを行うと、借金を消滅させられる可能性があるものの、通知書には差出人の連絡先を記入する必要があります。
問題なく時効の援用が有効であれば借金がなくなるため問題ありませんが、万が一失敗した場合には債権者に連絡先を知らせてしまうことになります。
時効の援用に失敗すると、債権者からの請求が再開することがあります。時効の援用を検討していたということは長期間滞納しているはずなので、督促状や催告書などで返済を強く要求されることも考えられるでしょう。
また、裁判所から支払督促や訴状が特別送達で送られてくる場合もあり、返済または一定期間内に異議申立てをしないと、強制執行により財産を差押えられてしまいます。
強制執行されると、財産を取り上げられ家族関係や仕事にも支障をきたす可能性があります。
もし過払い金が発生している場合には、時効援用を行うことによって過払い金の返還請求ができなくなります。借金を滞納していると思っていたけれど、実は払いすぎていたというケースもあります。
この場合には時効の援用を行うことによって変換されるはずのお金が戻ってこないことになってしまうという点もデメリットとして挙げられます。
時効が成立する前に過払い金返還請求を行った場合、債務を承認したとみなされて、時効が更新されます。過払い金請求によって返還されたお金で借金を完済できた場合は、時効が更新されたとしても問題ありません。ただ、過払い金を返済にあてても借金が残っている場合は、時効の更新によって債権者からの請求が再開されるので注意しましょう。
過払い金返還請求は、時効が更新されるリスクも踏まえたうえで検討する必要があります。
滞納している期間が長期化するほど、その分の遅延損害金が加算されて、借金がどんどん膨らんでしまいます。時効の援用が成功すれば遅延損害金を含めて借金を帳消しにできますが、失敗すると長期間分の遅延損害金で膨らんだ借金を返済しないといけません。
遅延損害金は一般的に借入利率よりも高く設定されているため、自分の思っていた以上に返済額が大幅に増えている可能性があります。
借金の返済が遅れた場合に発生する損害賠償金が遅延損害金です。
債務者には、返済期日がくるまで借金を返済しなくてもいい期限の利益が認められています。返済期日前に債権者から「すぐに全額返済してほしい」と要求されたとしても、債務者には期限の利益があるので支払いに応じる必要はありません。ただし、期限の利益はあくまでも返済期日がくるまでの猶予なので、返済期日が過ぎると期限の利益が喪失します。
期限の利益の喪失後は、債権者は残債の一括返済を請求することが可能です。長期間の滞納で膨らんだ高額な借金を一括返済するのはかなりの負担となるため、弁護士や司法書士に相談して分割払いの交渉をしてもらったり、債務整理のアドバイスを受けたりなど適切な対処法を検討する必要があります。
返済できないからといって一括請求を放置すると、最終的に給与や預貯金などの財産を差押えされる可能性があるので注意しましょう。

時効の援用を行う一番のメリットは、利息や遅延損害金を含めて借金がなくなることです。どれだけ高額な借金でも時効の援用が成立すれば消滅するので、借金の返済に悩む日々から解放されます。
借金を長期間滞納していると、信用機関に事故情報として登録され、いわゆるブラックリスト入りの状態になります。時効の援用が成立すると借金を完済した扱いになるため、滞納に関する事故情報が抹消されます。
事故情報が消えると信用情報が回復するので、ローンやクレジットカードの審査に通りやすくなるでしょう。
ただし、信用情報機関によって事故情報の扱い方が異なるため、時効の援用後も事故情報が一定期間残ることもあります。
債務整理の1つである自己破産も、免責が認められれば借金をゼロにすることができます。ただ、自己破産は自分で書類を用意する必要があったり、裁判所に足を運んだりといった手間がかかるのが難点。時効の援用であれば債権者とのやり取りや手続きを弁護士や司法書士などに依頼できるので、自己破産よりも手間をかけずに借金問題を解決できます。

時効の援用に失敗する主なケースの1つが、時効起算日の間違いです。まだ時効が完成していないのに時効の援用を主張してしまったことで、債務を承認したとみなされて、請求が再開する可能性があります。
時効の中断は特定の事由が発生した際に、時効期間のカウントがリセットされる民法の規定です。過去に時効が中断していた場合、その時点で時効のカウントがリセットされるため、当初の時効期間を過ぎていても実際は時効が成立していないことがあります。
時効が中断される事由としては、債務者による債務の承認をはじめ、支払い督促や破産手続きなどがあげられます。債務の承認に該当するのは、債務の一部を支払ったり債務を認める念書を交わしたり、債務の返済猶予を求めたりする行為です。
債権者に「もう少し待ってほしい」「分割なら払える」「来月には支払う」などと言うのも債務の承認とみなされる可能性があるので、注意しましょう。
時効の停止は特定の事由が発生した際に、時効の完成が一時的に阻止される民法上の規定です。時効の中断と違って時効のカウントがリセットされることはありませんが、時効の進行が一時的にストップするので、当初の時効期間を過ぎても時効が完成しません。
時効が停止される事由には、催告や支払い督促、裁判上の請求、強制執行、担保権の実行、財産開示手続き、仮差押え・仮処分などがあげられます。
時効の援用を成功させるには、過去に時効が中断または停止になっていないか調べる必要があります。
参考元:法務省HP(https://www.moj.go.jp/content/001255623.pdf)
このページでは、時効の援用を行うことに伴うデメリットについて紹介しました。時効の援用は失敗するケースもありますので、借金をした日付などをよく確認した上で行うことが必要です。もし手続きについて不安がある場合には、弁護士事務所など法律の専門家に相談することがおすすめといえるでしょう。専門家のサポートがあれば、安心して時効援用の手続きを進められるのではないでしょうか。
「時効の援用」を行うことを検討するのであれば、まずは弁護士など専門家に相談しましょう。
引用元:東京スカイ法律事務所公式HP(https://www.tsky.jp/)
代表弁護士:田中 健太郎 先生
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※記載している実績は2023年8月調査時点での情報となります。
| 所属弁護士会 | 第一東京弁護士会 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中央区京橋二丁目12-9 ACN京橋ビル601 |
| 営業時間 | 9:00~21:00 |
| 連絡先TEL | 0120-0505-90 |
※選定基準:2023年6月20日時点でGoogle検索にて「時効の援用」で表示された全175件の中から弁護士事務所として表示された58社を調査、その中で公式サイト内で時効の援用に対応できることが明記されている弁護士事務所の中から29社を掲載しております。
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