~消滅時効の援用で失敗しないために知っておきたいこと~
借金には時効がある!
法律で決められた時効期間をすぎれば、「時効の援用」という手続きをすることで、借金の返済義務をなくすことができます。「時効の援用」とは時効の完成によって、利益を得る人(債務者)が、時効の完成を主張することです。手続きについてある程度の知識は必要ですが、最近は検索すればすぐに情報が手に入りますし、手続きをすべて代行してくれる機関もあります。古い借金の返済に困っている方は、ぜひ時効の援用手続きを検討してみてはいかがでしょうか。
行政書士に時効の援用について相談する場合に、知っておきたい情報をまとめました。
このうち、行政書士に依頼できるのは2番目の書類作成のみ。行政書士は法的な意味での代理人にはなれないからです。
債権者との交渉や債務状況の調査が必要な場合は、司法書士か弁護士に代理人として業務を依頼する必要があるわけです。
一方、書類作成だけに限ってみると、一般的に行政書士に頼んだ方が費用は安くなるケースが多いので、自分の債務は時効の援用が利用できるという判断がつくなら、行政書士に書類作成だけを依頼するのもひとつの方法ではあります。
なお、ここでいう書類とは時効援用通知書という書類で、これを債権者ごとに配達証明付き内容証明郵便で送る必要があります。
これが債権者側に届けば無事時効が成立します。ただし、時効が中断していたりすると、訴訟を起こされる場合もあり、失敗をしないためにも十分注意してから書類を送付してください。
時効の援用の手続きに関する費用は多くの場合、債権者1社あたりの単価が設定されていて、多重債務だとそれが件数分かかることになります。
行政書士に依頼するのは書類作成のみとなりますが、公式サイトで費用を調べる場合、郵便料金など実費が含まれるかどうかをチェックしてください。
内容証明と配達証明が必要で、これは郵便局に払う実費。どこの事務所に頼んでも金額は同じなので、比較する場合は実費を除く金額で検討すべきです。
行政書士の書類作成費用は1万円前後から3万円以下といったところが相場。
<行政書士事務所に時効の援用を依頼した場合の費用相場>
書類はある程度フォーマット化されているので、実績豊富な事務所に相談するのがいいでしょう。
時効の援用を行政書士に依頼する場合の流れについて紹介します。内容証明の作成と送付を依頼することになりますので、どのような流れで進んでいくのかをあらかじめ確認しておきましょう。
まずは、時効の援用に関して書類作成・郵送を依頼したいという旨を行政書士に相談します。最近では、ホームページを作成している行政書士事務所も多いため、あらかじめどのような流れになるのかといったことや、依頼費用などについて確認しておくと良いでしょう。 連絡の際には、資料(手紙など)を手元に用意しておくと話がスムーズに進むでしょう。もし資料がなかったとしても、行政書士からの質問に答えることによって時効の可能性について案内してくれます(ただし、資料がない場合は内容証明の相手先が確認できないため対応できないケースもあるため注意が必要です)。
相談を行う場合には、電話やメールなど利用することが一般的ですが、近年ではLINEでの相談に対応している行政書士事務所もあるようですから、ホームページなどで確認してみることをおすすめします。
資料などをもとに借り入れの内容などを確認した上で、借金がゼロにできるかどうかといった説明が行われます。加えて、手続きに必要な費用に関する説明が行われます。
対応内容や費用に納得できた場合には契約を締結することになります。そのため、疑問に感じる点や不安な点などについてはしっかりと確認しておきましょう。不安を残したままでの契約はおすすめできませんので、よく話をした上で契約するかどうかを判断します。
契約をしたのち、費用を支払うことになります。場合によっては分割に対応してもらえる行政書士事務所もあるようですので、支払い方法についても相談してみると良いでしょう。
手続き費用の支払いが確認できたら、行政書士側で内容証明の発送を行います。この時には、内容証明が相手の会社に届き、さらに自宅にも内容証明郵便の控えが簡易書留で届きます。
さらに、内容証明郵便は配達証明もつけていますので、到着のはがきも自宅に送られてきます。そのため、同居の方や家族に告げずに手続きを行いたい場合には、この点について注意が必要であるといえるでしょう。
中断事由がない場合には時効が成立するため支払いの義務がなくなります。必要に応じて、相手の会社に対して自分で時効成立を確認する、または信用情報の取得を行って削除・訂正が行われているかの確認を行います(行政書士は相手に確認ができないため、自身で確認する必要があります)。
また、万が一時効が不成立になった場合には司法書士や弁護士への相談が必要になります。これは、行政書士には交渉権限がないために返済に関する交渉ができないため。この場合、行政書士事務所によっては司法書士や弁護士の相談を行ってくれる場合もありますので確認してみましょう。
特集!時効の援用でまず相談したい頼れる専門機関リスト
弁護士費用 1社3万9,800円(※1)
弁護士費用 1社または2社の場合 11万円
※価格は、2021年10月の情報です。
※1.公式HPで価格の記載を確認できませんでした。