~消滅時効の援用で失敗しないために知っておきたいこと~
300万円という大金を借金で抱えてしまうと、返済期間も長く、それだけ利息も高額になってしまいます。返済が苦しく、滞納して身動きが取れなくなってしまう前に、自力で完済できるか考えてみましょう。返済のコツや完済する方法、返済できない場合はどうなるかをまとめました。
300万円の借金は自力で返済可能なのか、5つのポイントから見ていきましょう。
「年収の3分の1を超える貸付をしてはならない」という貸金業法の規定があるため、借金を自力返済できるか判断する基準として、負債額の3倍以上の年収があるかどうかが1つ目のポイントです。
300万円の借金があるなら、900万円以上の年収があることが返済可能かの目安となります。
現時点での年収は十分でも、完済までその収入が続くかどうかが重要です。病気や失業の可能性や、自分以外にも家族の病気などによって今までと同じように働くことが難しくなることもあります。
消費者金融やクレジットカード会社など、さまざまな金融機関から融資を受けており、借入先が複数ある状態のことを「多重債務」といいます。
返済の目途を立てて計画的に複数社から借入しているのなら問題ありませんが、返済のための借金やその他の支出のために多重債務に陥っているのであれば、自力返済は厳しいでしょう。
返済を滞納すると遅延損害金がつきます。当然ながら支払う総額が増えて、債権者からの督促も発生。
滞納が一時的なもので、すぐに解消できるならまだ自力返済の可能性はありますが、滞納の解消が難しいのであれば、状況はさらに悪化する可能性が高いでしょう。早い段階で対処する必要があります。
借金300万円を自力で返済するには、いくつかのコツがあります。完済を目指してぜひ実行してみてください。
借金が返せなくなってしまう人は、債務状況をきちんと把握していない傾向が見られます。まずは現在の謝金がどのようになっているか確認しましょう。
そのために金融機関に対して取引履歴の開示請求をするのがおすすめです。
借入日、債務総額、既に返済した金額、毎月の返済額、金利、遅延損害金の有無などがわかります。
現在の状況を知って実現性の高い返済計画を立て、確実に実行していきましょう。
複数の金融機関に借入がある場合には、金利が高い方から完済していきます。300万円の借金があれば、数%の金利の違いが完済時には大きな差となってしまいます。
金利が高い方から完済すれば、それだけ金利を抑えることができるため、借入先の金利はしっかり把握しておきましょう。
借金完済のためには、できる限り節約して毎月の支出を抑えることも大切です。家賃や食費、光熱費など必ず必要な費用や、スマートフォンなどの固定費などを、今一度見直してみましょう。
また、保険やサブスクリプションなど、無駄なものがないか検討してください。
借金の完済のために、節約で支出を減らす一方で、収入を増やすことも考えてみましょう。現在会社勤務なら、就業規則で副業禁止でない限り、アルバイトなど副業で収入を増やすこともできます。
クラウドソーシングサービスを活用し、インターネット環境があれば得意なことで収入を得ることも可能です。
ほかにも、ブランドものなどを売却したり、ハンドメイド作品をネットショップで売ったりという方法もあります。
300万円の借入先が複数ある場合には、金利の低い金融機関から融資を受けて他社の借金を完済し、借入先を1社にまとめるのがおすすめです。
金利が低くなれば返済総額が減ります。さらに多重債務が解消されれば、返済日も1日にまとめられるので管理しやすくなるでしょう。
「おまとめローン」として銀行や賃金業者などで商品化されており、銀行カードローンやフリーローンを利用できるケースも。
おまとめローンは追加の借入ができないため、これ以上借金を増やさず返済に集中できるという利点もあります。
借り換えとは、ローン会社の乗り換えです。おまとめローンは多重債務を解消するために行うのに対し、ローンの借り換えは、1社から借入している人が、今より好条件で別の金融業者に乗り換えるために行います。
ただし、新しい借入先の金利タイプが「変動金利型」の場合、返済期間中に金利が変わる可能性も。定期的に利率が調整されるので、市場金利が高騰した場合などには金利が高くなるリスクもあるので注意してください。
繰り上げ返済は、通常の返済にプラスして元本の一部を返済すること、または全額をまとめて返済することです。
繰り上げ返済で返した金額には利息が含まれないため、純粋に元本のみを減額できるメリットがあります。その分返済期間を短縮できるため、利息を軽減できます。
ただし無理な繰り上げ返済はせず、ボーナスや臨時収入があった場合に行うことをおすすめです。
毎月の返済ができなくなり、滞納が続くと状況は悪化する一方です。それに伴いさまざまなリスクも発生します。どのようなリスクがあるのか見てみましょう。
信用情報に事故情報が登録されるというのは、つまりブラックリストに載るということです。通常、借金を滞納してから2ヶ月を超えると事故情報が登録され、クレジットカードやローンの審査が通らない状態に。
また、分割での買い物ができない、保証人になれないなどのデメリットもあります。
事故情報に登録されると、登録削除までには借金完済から5〜10年もかかるケースも。その間、クレジットカードが作れずローンも組めない状態となります。
滞納し、金融機関からの督促状も無視すると、2〜3ヶ月で一括請求をされます。
それも放置すると裁判所へ申し立てられ、裁判を起こされることも。
裁判所から「支払督促」が届いて2週間以内に「督促異議申立て」を行わなければ、差し押さえの強制執行となります。
※参照元:裁判所
(https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_04_02_13/index.html)
「仮執行宣言付支払督促」が送られてくると、債権者(お金を貸した側)は、債務者(お金を借りた人)の財産を差し押さえられるようになります。
そうなると為す術がなくなるため、返済が滞る前に対処することが非常に重要です。
300万円を完済するには、大変な努力が必要です。しかし、完済が不可能という訳ではありませんので、返済計画を立てて取り組んでください。返済が苦しいと感じている場合は、自分だけで何とかしようとせずにぜひ専門家を頼りましょう。できるだけ早期に相談することで、より良い打開策が見つかります。
代表弁護士:田中 健太郎 先生
法律相談件数が20,000件を超える実績(2023年8月時点)がある東京スカイ法律事務所では、【借金問題の相談無料】という相談者にとって非常に助かるサービスを提供しています。
東京に居を構える弁護士事務所ですが、地方からの相談にも対応しており誰からの相談にも真摯に応えてくれる頼れる弁護士事務所となります。
借金相談無料
土日相談可
電話相談可
メール相談可
所属弁護士会 | 第一東京弁護士会 |
---|---|
所在地 | 東京都中央区京橋二丁目12-9 ACN京橋ビル601 |
営業時間 | 9:00~21:00 |
連絡先TEL | 0120-0505-90 |
借金の返済義務を無くすことができる手続き、時効の援用についてまとめているカテゴリーです。
貸主対応や失敗のリスクなど、時効の援用につきまとう不安を回避できる相談先を紹介。
借金の種類ごとに、未払い・滞納を放置するとどうなるか、どのくらいで時効になるか、解説しています。
時効の援用手続きには、大まかに分けて以下のような3つの種類があります。それぞれ詳しくまとめてみました。
債権回収会社とは何なのか、督促状などが送られてきた場合どう対応すべきか、まとめてみました。